気候関連データの内部統制 — 排出量データの統制設計と監査対応
GHG排出量は、サステナビリティ部門が年1回集計する「参考値」ではなくなった。SSBJ基準に基づく有価証券報告書開示と、その翌年度から始まる第三者保証の制度設計によって、排出量データは財務報告に準じた統制水準を問われる数値に変わりつつある。統制が存在しなければ、保証人は代替的に詳細テストの範囲を広げ、その結果はマネジメントレターでの指摘と保証工数の増加として企業に跳ね返る(本稿の情報は2026年09月時点)。多くの企業で算定ロジックはExcelと担当者の記憶にしか存在せず、保証人が最初に問うのは「数値が正しいか」ではなく「正しいと証明できる仕組みがあるか」である。排出量データの内部統制をどう設