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MSW(一般廃棄物・Municipal Solid Waste)とは?種類・処理方法・廃棄物発電(WtE)への活用を解説

MSW(Municipal Solid Waste)は、日本語で「一般廃棄物」とも呼ばれ、都市や地方自治体から発生する廃棄物を指します。MSWには家庭からのごみ、商業施設や公共施設からの廃棄物が含まれ、一般的には以下のような種類の廃棄物が含まれます:

  1. 家庭廃棄物: 家庭から出る一般的なごみで、食品廃棄物、紙類、プラスチック、金属、ガラス、繊維、古紙などが含まれます。
  2. 商業廃棄物: 商店、レストラン、オフィスなどから発生する廃棄物。これには包装材、食料品の残り、紙製品、オフィス用具などが含まれます。
  3. 公共施設廃棄物: 公共の場所(公園、学校、行政施設など)からの廃棄物。これは公衆トイレのごみ、公園の清掃で集まるごみなどが含まれます。

MSWの管理と処理

MSWの適切な管理と処理は、環境保護や公衆衛生の維持において非常に重要です。一般的なMSWの処理方法には以下のものがあります:

  1. リサイクル: 再利用可能な材料(紙、プラスチック、ガラス、金属など)を回収して再加工し、新しい製品に生まれ変わらせます。リサイクルは資源の節約と廃棄物削減に寄与します。
  2. コンポスト: 食品廃棄物や庭の廃棄物を分解し、有機肥料として使用します。これにより土壌の栄養価を高めるとともに、埋立地に送られる廃棄物の量を減らすことができます。
  3. 焼却: 廃棄物を焼却し、エネルギーを回収する方法です。焼却によって減量されるため、埋立地の使用が減少しますが、適切な排ガス処理が必要です。
  4. 埋立地: 再利用やリサイクルが難しい廃棄物を安全に処分するために設けられた土地です。埋立地の運営には、環境への影響を最小限に抑えるための管理が必要です。

MSWの課題

MSWの管理にはいくつかの課題があります:

  • 増加する廃棄物量: 都市化や消費の増加に伴い、廃棄物の総量は増加しています。これに対応するためには、廃棄物の発生抑制やリサイクル率の向上が求められます。
  • リサイクルの難しさ: 混合廃棄物や汚染された材料はリサイクルが難しく、適切な分別が求められます。
  • 環境への影響: 埋立地や焼却施設は、適切に管理されないと環境に悪影響を与える可能性があります。例えば、埋立地からのメタンガス排出や、焼却時の有害物質の放出などです。

持続可能なMSW管理

持続可能なMSW管理には、廃棄物の発生抑制、再利用、リサイクル、そして安全な最終処分が含まれます。また、廃棄物の源からの削減や、消費者教育、企業の責任ある生産なども重要な要素です。


日本における一般廃棄物(MSW)の組成と発生量

廃棄物の種類 組成割合(重量比) 主な処理方法 資源化・エネルギー回収の可能性
厨芥類(食品廃棄物) 約28〜32% 焼却・コンポスト化・メタン発酵 バイオガス化(嫌気性消化)でRNG・電力回収可
紙・板紙 約18〜22% リサイクル・焼却 古紙再生率75%超(日本は世界最高水準)
プラスチック類 約12〜15% 焼却・マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル 焼却時の発熱量が高くWtEに貢献(約20〜40 MJ/kg)
草木・繊維類 約10〜14% 焼却・コンポスト 木質バイオマス部分はCO₂中立扱い可
ガラス・陶磁器 約8〜10% リサイクル・最終処分 エネルギー回収はほぼなし
金属類 約4〜6% 金属リサイクル 鉄・アルミ回収で省エネ(アルミは製錬比97%削減)
その他 残余 焼却・埋め立て 焼却灰はセメント原料・路盤材に活用

廃棄物発電(WtE)技術の比較

技術方式 発電効率 特徴 日本での普及状況
ストーカー式焼却炉 13〜18%(近年は20%超も) 最も普及した炉型。廃棄物を動く格子(ストーカー)上で燃焼。安定処理性が高い。 日本のWtE施設の約8割を占める。1,100施設超(2023年)
流動床炉 15〜22% 砂粒子を流動化した床で廃棄物を燃焼。均一燃焼・高効率。廃タイヤ等の混合処理が得意。 ストーカー炉に次ぐ普及率。大都市圏に多い。
ガス化溶融炉 18〜25% 廃棄物をガス化(熱分解)した後、残渣を高温(1,200〜1,400°C)で溶融スラグ化。最終処分場不要。 2000年代に普及したが、建設コストが高く現在は新設減少傾向。
RDF(廃棄物固形燃料)発電 15〜20% 廃棄物を破砕・乾燥・成型してRDFを製造し、発電所や工場ボイラーで燃料として使用。 一部の自治体が採用。セメント工場での利用も。

MSWとGHG排出・カーボンニュートラルの関係

  • 廃棄物由来のGHG排出源:①埋立地(最終処分場)からのメタン(CH₄)発生、②廃水処理からのN₂O・CH₄、③廃棄物焼却からのCO₂(化石由来プラスチック分のみ計上、バイオマス由来は中立扱い)の3種類が主な発生源。日本の全GHG排出量の約2〜3%を占める。
  • ランドフィルガス(LFG)とメタン回収:埋め立て廃棄物が嫌気分解してメタン(CH₄)を発生。LFG発電はGHG削減・電力回収の両立が可能。GWP=28のCH₄を燃焼してCO₂に変換し温暖化影響を大幅に低減。Jクレジット対象プロジェクト。
  • 廃棄物発電のGHGインベントリ計上:廃棄物焼却施設での発電量は再エネとして計上されないが(廃棄物はバイオマス比率に応じて一部カーボンニュートラル)、廃棄物由来の電力は電力会社の排出係数にも影響する。日本では廃棄物発電設備容量は約200万kW超。
  • 3R政策(Reduce/Reuse/Recycle)とGX:GX実現基本方針では資源循環を通じたGHG削減を明示。廃棄物の発生抑制(Reduce)が最優先で、次いでReuse→Recycle→Recover(熱回収)→Disposal(処分)の優先順位(廃棄物処理法の基本方針)。

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