削減貢献量(Reduction Contribution)とは?製品・サービスのCO₂削減効果の測定指標・スコープ3との違いとグリーンウォッシュ防止
lelandavenue
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削減貢献量(Reduction Contribution)は、環境への影響を評価するための新しい尺度の一つです。これは、特に気候変動に関連して、企業や製品の持続可能性を評価する際に重要な役割を果たすことが期待されています。以下に、削減貢献量についての解説を提供します。
・削減貢献量に関するニュースまとめはこちら
- 削減貢献量とは何ですか?
- なぜ削減貢献量が重要なのですか?
- 削減貢献量の具体的な例はありますか?
- 削減貢献量に注意すべき点はありますか?
- なぜ削減貢献量が重要なのですか?
削減貢献量とは何ですか?
削減貢献量は、ある企業や製品が環境に与える影響を評価する際に使用される指標の一つです。具体的には、その企業や製品が使用されることで、どれだけ温室効果ガス(GHG)の排出を削減できたかを数値化したものです。つまり、環境に対する積極的な貢献度を示す尺度と言えます。
なぜ削減貢献量が重要なのですか?
削減貢献量は、従来の「温室効果ガスプロトコル」に比べて、より具体的かつリアルな環境への影響を評価する手段として注目されています。なぜなら、GHGプロトコルでは企業の排出量を単純に計測するだけで、その企業が環境に実際にどの程度貢献したかを正確に評価できないことがあるからです。
削減貢献量の具体的な例はありますか?
例えば、ある製品が従来の製品に比べてGHG排出を大幅に削減できる場合、その新製品は削減貢献量が高いと言えます。具体的な数値で言えば、旧型パソコンが年間10トンのGHGを排出するのに対し、新型パソコンは年間8トンしか排出しないと仮定しましょう。この場合、新型パソコンは1台あたり2トンのGHG削減貢献があると言えます。ところが、そのパソコンが多く売れてしまうと、結果的にGHGプロトコルに基づく総排出量が増加してしまうこともあります。
削減貢献量に注意すべき点はありますか?
削減貢献量をめぐっては、G7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合 産業の脱炭素化アジェンダに関する結論でも認識することに価値があると報告されています。一方で以下のような差別化もされています。
削減貢献量は、ネット・ゼロ社会に向けた企業のポジティブな行動を奨励するための追加的な視点である。削減貢献量が、企業による自身のスコープ 1-3 排出削減の加速を阻害するようなものとなってはならない。スコープ 1-3 排出の削減努力の加速は、依然として本質的かつ不可欠なものである。さらに、削減貢献量は、スコープ 1-3 排出や NDC から差し引かれるべきではない。自主的なクレジット制度やパリ協定第 6 条に基づくクレジット制度を創設もしくは拡大するためのものではない。
気候・エネルギー・環境大臣会合 附属文書
産業の脱炭素化アジェンダに関する結論より抜粋
なぜ削減貢献量が重要なのですか?
GHGプロトコルだけを判断基準とした場合、「地球全体で見たときに、環境に良いことをしているはずなのに、一社単位で見たときにはCO2排出量が増加している」といった矛盾が生じてしまいます。こうした取り組みを評価するのに必要なのが、「削減貢献量」の考え方です。
削減貢献量は、環境へのポジティブな影響を評価するための新しいアプローチであり、気候変動対策の一環として、企業や製品の持続可能性を向上させるのに役立ちます。環境に優れた製品の開発や、環境への貢献を強調することで、投資家や社会全体にとっても意義深い評価指標となります。
削減貢献量の導入により、環境への配慮が従来よりも具体的かつ透明に評価され、企業や製品の環境への貢献度をより正確に把握することが可能となります。
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削減貢献量の主要算定フレームワーク比較
| フレームワーク |
策定主体 |
対象範囲 |
算定の基本方法 |
主な用途・特徴 |
| WBCSD/GHGプロトコル「GHG Scope 3 Cat.11ガイダンス」 |
WBCSD(世界持続可能発展会議)+GHGプロトコル |
製造業者が販売した製品の使用段階のGHG削減(Cat.11) |
製品の想定ライフタイム中のGHG排出量を算定し、比較対象(従来品・市場平均)との差を削減貢献量として定量化。 |
Scope 3 Cat.11と組み合わせた製品LCAを基本。自動車・家電メーカーの開示で採用例が多い。 |
| ITRーCapital Goods・PCF比較法 |
SBTi / Science Based Targets initiative |
資本財・製品のライフサイクル削減効果 |
製品単位のPCF(製品カーボンフットプリント)を算定し、代替従来品との差を削減貢献量として扱う。SBTiのSector Guidance(Capital Goods)で言及。 |
B2B製品(産業機械・IT機器等)の販売企業が顧客のScope 3削減に貢献した量を示す指標として使用。 |
| ISO 14067+比較LCA法 |
ISO(国際標準化機構) |
製品の全ライフサイクルにわたるカーボンフットプリント |
ISO 14067でPCFを算定し、システム境界が同一の従来品・競合品のPCFと比較して削減量(Relative Reduction)を定量化。 |
製品エコラベル・環境宣言(EPD)への活用。第三者認証を得ることで信頼性が高い。但しISO14067自体は「削減貢献量」を定義していない。 |
| シナリオベース比較法(独自フレームワーク) |
各企業・業界団体が独自に策定 |
企業の事業ポートフォリオ全体の削減効果 |
製品・サービスが市場に存在した場合と存在しなかった場合(BAU)の排出量を比較し、差分を削減貢献量として主張。 |
テクノロジー企業・コンサルティング会社が多用するが、BAUシナリオの恣意性が批判の対象。第三者検証なしでは信頼性が低い。 |
削減貢献量の算定例:製品別
| 製品・サービス |
比較基準(ベースライン) |
削減貢献量の算定方法 |
典型的な算定結果 |
| EV(電気自動車) |
同クラスのガソリン車の生涯排出量 |
(ガソリン車の生涯CO₂)−(EVの生涯CO₂:製造+充電電力) |
約20〜30 t-CO₂/台(欧州・日本の電力グリッド想定)。グリッドの低炭素化で削減効果は拡大。 |
| 省エネLEDシステム |
同等照明の白熱球・HIDランプ |
(従来照明の年間電力消費×CO₂係数)−(LED消費×CO₂係数)×製品寿命 |
1灯あたり約0.1〜0.3 t-CO₂/製品寿命(一般照明)。大型施設では数十〜数百t-CO₂/年。 |
| 再エネ(風力・太陽光) |
電力グリッドの平均CO₂排出係数(系統限界電源) |
(グリッド平均係数−再エネ発電係数)×年間発電量 |
風力発電1MWhで約400〜700 kg-CO₂の削減貢献(系統平均に対して)。発電係数の変化で算定結果が変動。 |
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