業界別ケース

鉄鋼・自動車・IT・建設・不動産・食品・海運・林業など業種別の脱炭素戦略・Scope 3対応・収益化ケースを解説します。業種固有の排出構造・規制圧力・技術転換オプションを踏まえた実践的な対応実務を提供。

分析記事
約23分 業界別ケース

海運の脱炭素経済性 — IMO ネットゼロ枠組みの課金と代替燃料の採算

海運の脱炭素は「規制に従うかどうか」の問題ではなく、「どの価格帯でどの燃料・どの契約が最も安いか」という価格形成の問題に変わった。IMOネットゼロ枠組み(Net-Zero Framework、以下NZF)は船舶燃料のGHG強度に対する世界初のグローバル炭素課金だが、その課金額は制度が一律に決めるのではなく、二層の是正ユニット価格と余剰ユニットの需給、そしてEU側の既存規制との重畳によって航路ごとに大きく異なる実効価格として立ち上がる。VLSFO(低硫黄重油)を焚き続けた場合の追加負担は、当初案のスケジュールで2028年に燃料1tあたり約80米ドル、2035年には約458米ドルという試算になり、

続きを読む →
分析記事
約20分 業界別ケース

グリーンビルディングの認証と収益化 — CASBEE・LEED・DBJグリーンビルの投資対効果

LEEDやCASBEEの取得費用は、賃料プレミアムだけでは回収できない。回収の主戦場は、テナント需要・資金調達条件・出口での買い手層という三つの経路の合成にある。認証は「環境性能の証明書」であると同時に、不動産をどの資本市場に接続するかを決めるスイッチだ。CTJPNの7段階フレームワークで言えば、グリーンビルディング認証は③証明可能性を④制度接続に変換し、最終的に⑦企業価値化へ抜ける経路の入口にあたる。この記事は3認証の投資対効果を、費用構造・回収経路・グレード選択の三軸で分解する。

続きを読む →
分析記事
約15分 業界別ケース

規制クレジットで売上約4,100億円 テスラの知られざるサイドビジネス

テスラは2023年、車を1台も追加で作らずに約17.9億ドル(1ドル150円換算で約2,700億円)を売り上げた。売っていたのは「規制クレジット」——他社の排出規制未達を埋める権利である。原価はほぼゼロ、粗利率はほぼ100%。この収益がどんな制度設計から生まれ、そして2025年、なぜ急速に消え始めたのか。規制遵守市場を「売る側」から解剖する。

続きを読む →
分析記事
約13分 収益化モデル · 業界別ケース

水田農家のJ-クレジット収益化 — 中干し延長・バイオ炭施用の実務と収益試算の考え方

稲作農家がJ-クレジットで収益を得る主な手段は「水田の中干し延長」と「有機質資材(堆肥等)の施用」だ。それぞれの方法論の概要・申請の流れ・収益試算の考え方と、参入前に確認すべき条件を整理する。

続きを読む →