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EVとロバが共存するモロッコのモビリティ事情②:再エネ導入・電動バス・EV普及の取り組みと持続可能な都市交通への展望

アフリカ大陸、モロッコのサステナビリティや脱炭素に関する最新の情勢をルポ形式で紹介します。第2回目の今回は、モビリティのスタートアップ情勢についてです。

第一回はこちら

  1. 水素自動車スタートアップ NamX
  2. Neoモーターズ

水素自動車スタートアップ NamX

モロッコ人ファウンダーの水素自動車スタートアップNamXです(拠点はフランス)。 デザインに大きくフィーチャーされたXモチーフのSUVは、2025年末に発売され、価格は55,000ポンド(865万円)からです。

この動画で車の詳細を見ることが可能です。

https://youtube.com/watch?v=obVNHHL62kQ%3Fsi%3Dm7H7r8gvW7MwlT-P

Neoモーターズ

2023年6月、Neoモーターズ(ラバトに近いアイン・アウダに拠点)は、Neoブランドのスポーツ用多目的車(SUV)を発表した。既に同社のホームページで受注を開始しており、価格は16万5,000ディルハム(約230万円、1ディルハム=約14円)から19万ディルハムとしている。投資額は1億5,600万ディルハムで生産能力は年間2万7,000台、580人の雇用を創出するとされる。2024年までに3,000台の生産を目指すとしている。筆者が同社担当者に確認したところ、現地調達率はエンジンも含めて65%で、既にスペインで安全基準はクリアしたという。エンジンは、モロッコのステランティスから供給を受ける。

Jetro

EVとロバが共存する国 モロッコのモビリティ事情①

モロッコのEV・水素モビリティスタートアップ比較

スタートアップ 技術領域 資金調達・規模 ターゲット市場 特徴・課題
NamX 水素燃料電池SUV。着脱式水素カプセル(Hydrogen Pod)による航続距離800km超のコンセプト車「HyCube」を発表。 シリーズA〜B段階(2023年時点)。フランス拠点、モロッコ人ファウンダー。 欧州・北アフリカの富裕層向けプレミアムEV市場 着脱カプセル方式は充填インフラ問題を回避するアイデアだが、実用化には水素貯蔵密度・コスト・安全規格の壁がある。量産計画は未公表。
Neoモーターズ バッテリーEVの設計・製造(2輪・3輪・4輪の軽量商用車)。アフリカ市場向けのアフォーダブルEVに特化。 シード〜シリーズA段階。モロッコ国内に製造拠点を置く。 モロッコ・アフリカ都市部の物流・ラストマイル配送事業者 アフリカの実情(悪路・充電インフラ不足・低所得層)に最適化した設計が差別化点。充電インフラ展開と並行した事業モデルが必要。

モロッコの脱炭素・再エネ政策の背景

  • 再エネ目標:モロッコは2030年までに電力の52%を再生可能エネルギーで賄う目標(2023年時点で約40%達成)。太陽光(Noor Ouarzazate発電所:世界最大級の集光型太陽熱発電)・風力が主力。
  • グリーン水素の可能性:豊富な日照と沿岸風力資源を背景に、欧州向けグリーン水素輸出の有力候補国。独・仏との水素協定を締結(2023年)。
  • EV普及の課題:モロッコの新車販売台数に占めるEV比率は数%未満(2024年時点)。充電インフラはカサブランカ・ラバトなど都市部に限定。農村部・地方都市では従来の燃焼車・バイクが主流。

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