クライメートテックトレンド 水素編⑤
脱炭素社会の実現に向けて、アメリカを中心に海外のクライメートテック(脱炭素)関連のスタートアップを紹介するシリーズ、「クライメートテックトレンド」です。
5回目となるきょうも「水素」に関するクライメートテックを紹介していきます。
CPH2
拠点:英国 資金調達:Corporate
CPH2は、グリーン水素技術を開発・製造している。電気自動車やオフグリッド、グリッドベースの電力貯蔵のためのバッテリーを補完するクリーンな代替手段として、水素と酸素の製造システムを構築している。
GeoPura
拠点:英国 資金調達:seriesA ジオプラは現在、Balfour Beatty、HS2、National Grid、BBCなど、持続可能性を重視する顧客に水素電力を供給しており、従来のディーゼル発電機を水素パワーユニット(HPU)技術で置き換えている。
Atmonia
拠点:アイスランド 資金調達:unknown
アトモニア社は、空気と水から直接アンモニアを生成する画期的な電気触媒プロセスを開発するテクノロジー企業。風力や太陽光のような断続的で不安定な電力源との相性が特によく、真の分散型生産が可能である。
ZeroAvia
拠点:米国 資金調達:不明
ZeroAviaは、電気自動車用バッテリーのスタートアップeMotorWerksも設立したヴァル・ミフタホフが2017年に設立した英米の航空会社である。ZeroAviaを設立する前、eMotorWerksは国際的なエネルギー複合企業エネルに買収された。パイロットの免許を持つミフタホフは、飛行機を操縦する夢を追求すると同時に、飛行機を電化し、商業輸送を完全に変革する機会を見出した。 ZeroAvia社は、水素を動力源とする航空機を市場に投入することで、環境の責任ある管理者としての役割を果たすというビジョンを打ち出した。水素電気パワートレイン技術は、炭素排出を大幅に削減し、騒音を低減し、同時に航空会社の燃料費とメンテナンス費用を削減する。ゼロアビアの有望なHyFlyer Iプロジェクトでは、欧州海洋エネルギーセンター(EMEC)がテスト飛行に必要な燃料供給システムと空港用に設計されたインフラを提供した。HyFlyer IIプロジェクトでは、より多くの乗客を乗せて500マイルまで飛行し、2030年までに100人乗りで1,000マイル以上を飛行するという野心的な目標を掲げている。 持続可能性への懸念から消費者の嗜好が他の移動手段へとシフトし、COVID-19の大流行で航空業界が打撃を受ける中、ゼロアビアはカーボンフリーの交通手段へのニーズに乗じている。ブリティッシュ・エアウェイズは、2050年までにネットゼロの目標を達成するため、ZeroAviaとパートナーシップを結んだ。 航空宇宙技術研究所(ATI)から英国政府からの助成金1630万ドルと合わせて2140万ドルのシリーズA資金を得たZeroAviaは、2023年までに水素燃料電池を市場に投入するため、創業時から4970万ドルを調達した。
Aurora Hydrogen
拠点:カナダ 資金調達:Grant
Aurora Hydrogenは、効率的なマイクロ波エネルギーを使用して酸素と水の不在下で天然ガスを加熱(熱分解)し、CO2 の発生を回避しながら水素と固体炭素を生成する技術を開発しています。このテクノロジーは拡張性が高くモジュール式であり、天然ガスと電気があればどこにでもユニットを設置できます。
水素編のバックナンバーはこちら!
クライメートテックトレンド 水素編①
クライメートテックトレンド 水素編②
クライメートテックトレンド 水素編③
クライメートテックトレンド 水素編④
クライメートテックトレンド 水素編⑤
クライメートテックトレンド 水素編⑥
クライメートテックトレンド 水素編⑦
クライメートテックトレンド 水素編⑧
クライメートテックトレンド 水素編⑨
クライメートテックトレンド 水素編⑩
クライメートテックトレンド 水素編⑪
クライメートテックトレンド 水素編⑫