クライメートテックトレンド 水素製造編③
脱炭素社会の実現に向けて、アメリカを中心に海外のクライメートテック(脱炭素)関連のスタートアップを紹介するシリーズ、「クライメートテックトレンド」です。
今回は、クリーンな水素を製造する方法を開発するスタートアップをご紹介します。
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Meijo Nano Carbon
拠点:日本 資金調達:プライベート
高純度・高結晶な世界最高水準の単層カーボンナノチューブを提供している企業。同社は、極めて高純度な単層CNTを合成する独自技術を所有し、他社製品と比べ高い導電性を実現している。この単層CNTを水電解装置に活用することで、水素製造の効率が向上し、コスト削減が見込まれる。また、リチウムイオン電池に活用することで、急速充放電の機能や、耐久性向上等の効果が期待できる。2022年5月、K4ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資を行い、関西電力と資本業務提携を行った。今後は、単層CNTの大量生産・加工体制の確立に向けて事業を推進させ、単層CNTの水素事業や蓄電池事業への活用を通じた、ゼロカーボン社会の実現を目指す。
Aonbarr Inc.
拠点:日本 資金調達:プライベート
テクノロジーの力で日本を資源大国にする。海洋からの再生エネルギー研究および開発を行う企業。“日本を資源大国に!”を合言葉として海洋に含まれるマグネシウム・リチウムを採取する、火力発電など多数の発生源からのCO2や海水から採取したCO2でジェット燃料を作る、地下で再生可能エネルギー源となるメタン・水素を作る、再生可能エネルギーである小水力発電システムを導入するなど複合的な取り組みで日本を資源大国にするための事業活動を実施している。2022年には、Fukushima Tech Create イノベーション創出プラットフォーム事業採択者に選出された。
i Labo
拠点:日本 資金調達:プライベート
化石燃料エンジンの水素化技術のリーディングカンパニーとして、早期の脱炭素社会の実現とお客様の企業価値向上に貢献します保有・使用する化石燃料機器製品のライフサイクル全体でのCO2排出量の調査を行うサービス「カーボンオーディット TM」の開発などを行うスタートアップ。「カーボンオーディット TM」は、国際標準化機構による環境マネジメントとして定められているライフサイクルアセスメントの調査および提案を行うサービスだ。同社は他にも既販エンジン機器の水素化コンバージョンサービスや、エンジンの水素化プロトタイプの試作、水素化コンバージョンを行う人材の育成と各種部品の供給をも手がけている。2023年5月には、TPR、AQUARIUS ENGINESと、資本業務提携契約を締結した。今回の資本業務提携は、水素エンジンの普及による脱炭素社会の早期実現に向けて協業を進めるべく締結された。また、今回調達する資金の一部は、i Laboが計画するエンジンベンチの増設に活用される予定だ。
Ekona Power
拠点:カナダ 資金調達:シリーズA
天然ガスを熱分解するターコイズ水素の製造装置を製造。
エコナのxCaliber TM リアクターは、パルス燃焼と高速ガスダイナミクスを使用して天然ガスを水素と固体炭素に変換する、新しい非触媒メタン熱分解プラットフォームの中核です。メタン熱分解は炭素製造の確立された技術であり、クリーンな水素製造のための新たなソリューションです。熱分解反応器では、メタン (CH 4 ) は酸素の不在下で化学組成が変化するまで非常に高温に加熱され、水素 (H2) と固体炭素 (C) に分解されます。メタン原料の供給源には、従来の天然ガスとバイオマス供給源からの再生可能な天然ガス (バイオメタン) が含まれます。
H2SITE
拠点:スペイン 資金調達:シリーズA
メンブレンリアクターによる小型のオンサイト水素製造装置の製造。中小企業向けにオンサイトで再生可能な水素を効率的に生成。同社の強みは、アンモニア、メタノール、混合ガスなど様々な原料に対応可能な膜リアクターを使用している点。
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