クライメートテックトレンド エネルギーマネジメントシステム編11

脱炭素社会の実現に向けて、アメリカを中心に海外のクライメートテック(脱炭素)関連のスタートアップを紹介するシリーズ、「クライメートテックトレンド」です。
11回目となる今回も、再生可能エネルギーの普及に伴い需要が増加するエネルギーマネジメントシステム(EMS:Energy Management System)に関連するクライメートテックを紹介していきます。

Wildcat Discovery Technologies

Wildcat Discovery Technologies Official Website
拠点: 米国 資金調達: seriesD
ワイルドキャット・ディスカバリー・テクノロジーズは、二次電池や一次電池用の先端材料の開発を中心に、エネルギー用途の新材料の発見を加速させている。また、ガス貯蔵、炭素回収、サーモエレクトリック、構造材料など、その他の用途の材料に関する共同開発プロジェクトも行っている。ワイルドキャットは毎週何千もの材料を合成し、評価している。そのために同社は、独自のハイスループット合成・試験プラットフォームを駆使し、性能向上とコスト削減を目標に、何千もの新素材を迅速に探求している。 Wildcatは、バッテリー、材料開発、ハイスループット自動化の分野で経験を積んだ科学者とエンジニアのチームを擁しています。また、世界トップクラスの科学諮問委員会も擁しています。 Wildcatは、世界的な材料サプライヤー、電池メーカー、自動車、エレクトロニクス、医療、軍事、消費者製品業界のOEMなど、電池サプライチェーン全体の企業リーダーとの提携・協力の機会を追求しています。

Ellexco

Ellexco Official Website
拠点: 米国 資金調達: pre-seed
Ellexcoチームは2021年6月に設立された。Ellexcoは水性ソースから化学薬品を使用しない直接リチウム抽出技術を提供し、リチウム採掘産業への斬新なアプローチを提供する。エレクスコは米国エネルギー省が開催した地熱リチウム抽出賞に参加し、フェーズI(上位15位)、フェーズII(上位5%)で優勝、現在フェーズIII(上位3位)に出場中。

3Degrees

3Degrees Official Website
拠点: 米国 資金調達: Private Equity
3Degreesは、フォーチュン500企業、公益企業、大学、政府機関、その他持続可能な事業やサービスの実現に取り組む組織に、再生可能エネルギーとカーボンオフセットのソリューションを提供している。サステナビリティ・コンサルティング、環境市場、再生可能エネルギーと炭素プロジェクトの開発、公益事業の再生可能エネルギー・プログラムを専門としている。3Degreesのチームは、持続可能性コンサルティング、環境市場、再生可能エネルギー・炭素プロジェクト開発、公益事業再生可能エネルギープログラムにおいて深い専門知識を持っています。3Degreesは、環境の完全性を確保し、ビジネスとして理にかなった創造的なソリューションの開発と実施を支援します。

APB

APB Official Website
拠点: 日本 資金調達: Private
全樹脂電池は世界で初めての大面積バイポーラ積層電池。バイポーラ構造という集電体に対して垂直に電流が流れる構造と、高分子樹脂の基本部材への採用を通じて、従来型リチウムイオン電池の課題であった複雑な製造工程や発火リスクなどを大幅に改善しつつ、高エネルギー密度も実現。次世代の電池として期待されている「全樹脂型電池(All Polymar Battery)」の製造、販売を行う慶應義塾大学発のスタートアップ。「全樹脂型電池」は従来のリチウムイオン電池よりも製造コスト・リードタイムを削減することができる上、高い異常時信頼性とエネルギー密度を誇る。形状自由度が高いことも特徴だ。2020年12月には、新東工業および三菱UFJキャピタルを引受先として第三者割当増資を実施。過去2回の調達を含め、100億円を調達した。今回の調達資金は全樹脂電池の第一工場(APB福井センター武生工場)の設立・運営に充当し、全樹脂電池の量産技術の確立、製造販売に向けて事業をより一層加速させる方針だ。

CONNEXX SYSTEMS

CONNEXX SYSTEMS Official Website
拠点: 日本 資金調達: Private
鉛+LIBの次世代型ハイブリット蓄電池「Bind Battery®」や「SHUTTLE Battery™」などの開発を行うスタートアップ。「Bind Battery」は“高い安全性”、“ローコスト”、“低温性能が良好”、“高サイクル寿命”等のメリットがある。リチウムイオン電池と鉛電池とを独自の仮想電池方式にて接続し、フロート充電を可能にした新しい蓄電池。鉛電池の過充電吸収反応が、リチウムイオン電池を過充電から保護する。「SHUTTLE Battery™」は鉄と空気の反応によりリチウムイオン電池の何倍ものエネルギーを溜めることを可能にしている。2023年3月には加賀電子を引受先とする資金調達を実施した。今回の調達を通じて、同社の持つ蓄電技術および蓄電システム製品群を活かし、加賀電子が展開する太陽光発電システムや電力インフラなどの販売・サービスにおいて需要家の規模やニーズに応じて最適な蓄電システムを提供するセットソリューションを強化・加速するとともに、中古EVバッテリーのリユース事業の将来展開においては加賀電子のグローバルネットワークを最大限活用し、協業を進めていく方針だ。

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